こんにちは、SNSインフルエンサーの顧問実績が豊富な税理士の植村拓真です。
事業規模が拡大してきたSNSインフルエンサーの方の中には、節税対策も兼ねてsns運用代行を活用される方も多いです。
弊所でも、上記のようなSNSインフルエンサーの方から、sns運用代行を依頼した際の税務に関してご相談いただく機会が増えています。たとえば、以下のようなご質問をよくいただきます。


法人へ依頼した場合は源泉徴収が不要になるのはなぜでしょうか?

本記事を読んでいるSNSインフルエンサーの方の中にも、同様の疑問を抱いている方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、sns運用代行を依頼した際に源泉徴収が必要なケースについて、法人へ支払う場合はなぜ不要なのかとあわせて解説します。
sns運用代行の依頼を検討中のSNSインフルエンサーの方は、本記事を参考にしてみてください。
弊所はSNSインフルエンサーの顧問実績が豊富な税理士事務所ですので、節税対策の実施を徹底したい方、面倒な確定申告を丸投げしたい方は、お気軽にご相談くださいませ!
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sns運用代行を依頼した際に源泉徴収が必要なケース

本項目では、sns運用代行を依頼した際に源泉徴収が必要なケースについて、以下の運用方法ごとに解説します。
- snsへ投稿する文章を依頼主が用意する
- snsへ投稿する文章を運用代行業者が作成する
それでは、順番に見ていきましょう。
snsへ投稿する文章を依頼主が用意する
snsへ投稿する文章を依頼主が用意して、sns運用代行業者が校正を行ったうえで投稿する場合、支払う報酬は源泉徴収の対象とみなされるケースが多いです。
源泉徴収税額は下記のように計算されます。
報酬・料金の額×10.21%
ただし、同一人に対し1回に支払われる金額が100万円を超える場合には、その超える部分については、20.42%
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
なお、sns運用代行を個人へ依頼した際には源泉徴収が必要ですが、法人へ発注した場合には源泉徴収の必要はありません。
sns運用代行を依頼した際に源泉徴収が必要かどうか判断に迷う場合は、税理士への相談も検討してみましょう。
参考:国税庁(No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは)
参考:J-Net21(源泉徴収の基礎知識)
参考:国税庁(No.2502 源泉徴収義務者とは)
関連記事:SNSインフルエンサーに強い税理士の費用相場から失敗しない選び方まで解説
snsへ投稿する文章を運用代行業者が作成する
snsへ投稿する文章を運用代行業者がすべて作成する場合、支払う報酬は原稿料に該当すると判断されて、源泉徴収の対象となるケースが多いです。
なお、以下に該当する場合は支払調書の提出が必要となりますので注意しましょう。
弁護士や税理士等に対する報酬、作家や画家に対する原稿料や画料、講演料等については、同一人に対するその年中の支払金額の合計額が50,000円を超えるもの
引用:国税庁(No.7431 「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」の提出範囲と提出枚数等)
また、支払調書の提出期限は下記のとおりです。
支払者の所轄税務署へ支払の確定した日の属する年の翌年の1月31日までにe-Taxを利用して提出するか又は書面で提出しなければなりません
引用:国税庁(No.7431 「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」の提出範囲と提出枚数等)
参考:国税庁(No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは)
参考:J-Net21(源泉徴収の基礎知識)
参考:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
参考:国税庁(No.2502 源泉徴収義務者とは)
参考:国税庁(F1-3 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書|同合計表)
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sns運用代行の他にも源泉徴収が必要な報酬に該当するもの

本項目では、sns運用代行の他にも源泉徴収が必要な報酬に該当するものについて解説します。
sns運用代行の他にも源泉徴収が必要な報酬に該当するものは、主に次のとおりです。
- カメラマンに写真撮影やレタッチ(画像加工)を依頼した際の報酬
- ファシリテーターへ支払う謝礼金や出演料
- DTPデザイナーへの依頼報酬
- インフルエンサーとアンバサダー契約を結ぶ際に支払う契約金
- 広告運用を外注した際の報酬
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
カメラマンに写真撮影やレタッチ(画像加工)を依頼した際の報酬
個人のカメラマンに写真撮影を依頼した際、下記のケースに該当する場合は源泉徴収が必要です。
雑誌、広告その他の印刷物に掲載するための写真の報酬・料金
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
また、写真撮影とあわせてレタッチ(画像加工)も依頼した場合、下記に該当すると解釈されるケースが多いため、源泉徴収が必要となります。
写真製版用写真原版の修整料
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
関連記事:SNSインフルエンサーが経費計上できるもの・できないものを解説
ファシリテーターへ支払う謝礼金や出演料
ファシリテーター個人へ支払う謝礼金や出演料が、下記に該当する場合は源泉徴収が必要です。
映画、演劇その他芸能又はラジオ放送やテレビジョン放送の出演や演出又は企画の報酬・料金
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
ただし、源泉徴収漏れの責任は源泉徴収義務者が負うため、判断に迷う場合は源泉徴収を行っておくのが無難です。
参考:e-Gov(所得税法 第六編 罰則)
参考:国税庁(No.2502 源泉徴収義務者とは)
DTPデザイナーへの依頼報酬
下記のとおり、DTPではさまざまな作業工程があります。
DTP(デスクトップ・パブリッシング)とは、編集・デザインや画像処理など、印刷の前工程の作業すべてをパソコン上で行う出版様式である。
引用:J-Net21(DTP業|デザイン業)
個人のDTPデザイナーへ依頼した場合、以下に該当する報酬に関しては源泉徴収が必要です。
デザインの報酬
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
書籍の装丁の報酬・料金
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
版下の報酬・料金
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
関連記事:SNSインフルエンサーに強い税理士の費用相場から失敗しない選び方まで解説
インフルエンサーとアンバサダー契約を結ぶ際に支払う契約金
インフルエンサー個人とアンバサダー契約を結ぶ際に支払う契約金は、下記に該当すると判断されるため源泉徴収が必要です。
役務の提供を約すること等により一時に支払われる契約金
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
モデルの業務に関する報酬・料金
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
繰り返しになりますが、源泉徴収税額は以下のようにして算出されるため、インフルエンサー個人との契約金が100万円を超えるケースでは計算ミスに注意しましょう。
報酬・料金の額×10.21%
ただし、同一人に対し1回に支払われる金額が100万円を超える場合には、その超える部分については、20.42%
引用:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
広告運用を外注した際の報酬
広告運用を個人へ外注した場合、下表の業務に対する報酬は源泉徴収が必要と判断されます。
| 業務内容 | 該当する区分 |
| 広告コピーの作成 | 原稿の報酬 |
| 広告バナーの制作 | デザインの報酬 |
| 依頼主が用意した広告コピーの修正 | 校正の報酬 |
なお、sns運用代行業者に広告運用をあわせて依頼するケースも増えているため、報酬を支払う際は源泉徴収漏れに注意しましょう。
弊所はSNSインフルエンサーの顧問実績が豊富な税理士事務所ですので、適切な節税対策を実施したい方、面倒な確定申告を丸投げしたい方は、お気軽にご相談くださいませ!
参考:国税庁(第5 報酬・料金等の源泉徴収事務)
参考:J-Net21(SNS運用代行業)
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sns運用代行を依頼した際の源泉徴収に関するよくある質問

最後に、sns運用代行を依頼した際の源泉徴収に関するよくある質問をご紹介します。内容は随時追記します。
sns運用代行を法人へ依頼した場合、源泉徴収が不要なのはなぜですか?
sns運用代行を法人へ依頼した場合に源泉徴収が不要な理由は、法人には法人税が適用されるため所得税が課されないからです。
馬主である法人に支払う競馬の賞金
引用:国税庁(No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは)
なお、sns運用代行を法人へ依頼した場合は源泉徴収が不要ですが、支払調書の提出は必要なケースがあるため注意しましょう。
参考:財務省(法人課税に関する基本的な資料)
参考:国税庁(No.7431 「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」の提出範囲と提出枚数等)
参考:国税庁(法人に対して支払った報酬等)
関連記事:【個人事業主・法人対応】確定申告を税理士に丸投げする費用相場やメリット・デメリットを解説
sns運用代行の依頼費用を仕訳する際に使う勘定科目は何ですか?
sns運用代行の依頼費用を仕訳する際、外注費や広告宣伝費などの勘定科目を使用するのが一般的です。
なお、sns運用代行を個人へ依頼したケースで源泉徴収を行っている場合は、預り金を用いて仕訳します。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
| 外注費 | 500,000円 | 普通預金 | 448,950円 | 外注費 |
| 預り金 | 51,050円 | 源泉徴収税 | ||
源泉徴収税を納付したタイミングで、下表のように仕訳を行います。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
| 預り金 | 51,050円 | 普通預金 | 51,050円 | 源泉徴収税 |
参考:国税庁(必要経費|確定申告書作成コーナー)
参考:国税庁(No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは)
参考:J-Net21(源泉徴収の基礎知識)
関連記事:SNSインフルエンサーが経費計上できるもの・できないものを解説
コーディングを外注した場合は源泉徴収の対象になりますか?
コーディング業務を個人へ外注した際に支払う報酬は源泉徴収の対象外です。
ただし、ホームページ作成を発注するようなケースでは、デザイン料に関しては源泉徴収の対象となるため、支払う報酬額を計算する際に注意が必要です。
個人へ外注した際の源泉徴収の有無について判断に迷う場合は、税理士への相談も検討してみましょう!
関連記事:【個人事業主・法人対応】確定申告を税理士に丸投げする費用相場やメリット・デメリットを解説
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まとめ

今回は、sns運用代行を依頼した際に源泉徴収が必要なケースについて、法人へ支払う場合はなぜ不要なのかとあわせて解説しました。
snsへ投稿する文章を依頼主が用意して、sns運用代行業者が校正を行ったうえで投稿する場合は、校正の報酬に該当すると判断されるため源泉徴収の対象です。
一方、snsへ投稿する文章を運用代行業者がすべて作成する場合は、原稿の報酬に該当すると判断されるため源泉徴収の対象となります。
なお、sns運用代行を法人へ依頼した場合に源泉徴収が不要な理由は、法人には法人税が適用されるため所得税が課されないからです。
ただし、法人に対して支払う報酬のうち、下記のケースだけは源泉徴収が必要です。
馬主である法人に支払う競馬の賞金
引用:国税庁(No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは)
源泉徴収の対象となる報酬に関する規定は、新しい業種や職種への対応が追いついていない面もあるため、判断に迷う場合は税理士への相談も検討してみましょう。

