こんにちは、ネットビジネス業に強い税理士の植村拓真です。

上記のように考える方は少なくありません。
しかし、実際はネットで稼いだお金であろうとも、ある日突然に税務署から税務調査の連絡が入り、調査官から無申告を指摘されてペナルティを受けている方がいらっしゃいます。
本業副業に関係なく、ネットビジネスの無申告はバレます。2023年2月の記事ですが、無申告がバレた例をご覧ください。
副業のネット取引、所得申告漏れ年116億円…フリマ転売も対象「バレると思ってなかった」 : 読売新聞オンライン https://t.co/UBSlGY9pDL
— 植村拓真|ネットビジネス・IT業の税理士 (@Takuma_Uemura_) November 7, 2023
某登録者数200万人超えの人気グループYouTuberの方が、税金の未納が発覚して国税の査察が入る事態に陥ったと報道されたこともありました。
では、アドセンス収益の確定申告はどうなのかというと、もちろん無申告を放置すればばれます。
そこで今回は、アドセンス収益は確定申告しないと税務署にばれる話とYouTube収益の申告について解説します。
アドセンス収益は確定申告しないと税務署にばれる
アドセンス収益を含むアフィリエイト収益について、ネットで稼いだお金だから無申告でも税務署にばれないと考える方は少なくありません。
実際に、弊所にご相談くださるネットビジネス業の方の中には、ネットなので無申告でも税務署は把握できないと考えていたと仰る方もいらっしゃいます。
しかし、ネットで稼いだお金であっても税務署は把握しているため、無申告を放置していると税務調査に入られるおそれがあります。税務署はネットで稼いだお金を確定申告しない場合でも、無申告を把握できる仕組みを構築しているからです。
たとえば、ASPから支払われるアフィリエイト報酬を無申告のまま放置していても、ASPが経費として申告しているため、税務署がASPに対して調査を行いアフィリエイターの情報を確認すればばれます。
アフィリエイトの無申告は簡単にバレます。
①税務署がASP会社を調査
②アフィリエイターの情報を収集
③バレるASPにとってアフィリエイターに支払う報酬は経費です。その経費はアフィリエイターにとって売上なので、「経費=売上」でなければ不自然。数年後に無申告を指摘される恐れがあります。
— 植村拓真|ネットビジネス・IT業の税理士 (@Takuma_Uemura_) July 10, 2022
また、税務署は無申告の事業主を何年か泳がせてから、売上が伸びたころに税務調査の連絡を入れる傾向があります。SNSやブログで得たアドセンス収益はもちろん、YouTubeパートナープログラムで得た広告収入などのネットで稼いだお金も調査対象です。
ネットでお金を稼いで確定申告が必要な方は、安心して事業を継続するためにも、必ず税金を申告するようにしましょう。
関連記事:アフィリエイトで確定申告しないとばれる?住民税やどうなるかも税理士が解説
関連記事:アフィリエイトの税務調査で確認される内容と対策を解説
ネットで稼いだお金の確定申告に関するよくある質問
なぜネットで稼いだお金を確定申告しなければ税務署にばれるのかについて解説しました。
ネットビジネスのビジネスモデルが珍しかった何十年も前であれば、税務署が事業主の無申告を把握しづらかったのは事実です。
しかし、現在はネットビジネスで稼ぐこと自体珍しくありませんので、当然ですが税務署もネットで稼いだお金の無申告の対策を講じています。
税務署は電子商取引専門調査チームを設けており、ネット上で行われた取引に関する情報収集を徹底しています。
アドセンス収益を無申告でもばれていない方は、泳がされているだけでいずれ大きなペナルティを受けるリスクが高いので、必ず確定申告を行っておきましょう。
グループYouTuberで収益をメンバーで配分している場合はどう確定申告すればいいですか?
消費税を考慮すると、どうしても手取りを見て不平等だと感じるメンバーが出がちです。
そのため、YouTubeチャンネルのアカウントを保有している方がまとめて売上を計上してから、メンバーごとに負担額や貢献度などを考慮した収益を分配するケースが多いです。
切り抜きチャンネルで得ているYouTubeの収益を確定申告する際の注意点はありますか?
切り抜き元のYouTuberさんやストリーマーさんとの折半の割合にもよります。
たとえば、切り抜きチャンネルの収益をあなたが60%、切り抜き元のYouTuberさんやストリーマーさん、その他マルチチャンネルネットワークなどに40%で分配している場合、40%は経費扱いです。
そして、切り抜きチャンネルを運営するためにかかった費用も経費ですので、必要に応じて按分して経費計上しましょう。
また、あなたが本業か副業のどちらで切り抜きチャンネルを運営しているか次第で、基礎控除の金額が異なります。
納税額を正しく計算して、期限までに申告するようにしましょう。
関連記事:YouTuberの税理士費用の相場や安く抑える方法を経費とあわせて解説
まとめ
今回は、アドセンス収益は確定申告しないと税務署にばれる話とYouTube収益の申告について解説しました。
アドセンス収益を確定申告しないで放置していると、数年経ってから税務署に指摘されてばれるケースがあります。最初から税務署に無申告はばれていますが、指摘せずに泳がされているケースもあります。
あとから調査官に指摘されて重いペナルティを科されるおそれがありますので、確定申告が必要な方は必ず行いましょう。